後遺障害について
交通事故に遭い、治療が終わった後も完全な治癒には至らず、将来にわたって体の不具合が残ることを「後遺障害」といいます。
後遺障害等級には、1級から14級までがありますが、これらは後遺障害による労働能力喪失がどの程度のものであるかという観点から決定されます。
この診断内容により、その症状が後遺障害別等級表の何級に該当するのかが判断されます。
後遺障害等級には、1級から14級までがありますが、これらは後遺障害による労働能力喪失がどの程度のものであるかという観点から決定されます。
後遺障害で請求できる費用
将来の治療費・付添看護費
原則として認められません。しかし症状の悪化を防ぐ必要があれば、その費用を請求できます。 また、被害者が寝たきりの状態になり、介護が常に必要な場合には、原則として平均余命までの間、将来の付添看護費を請求することができます。
装具などの購入
後遺症の程度に応じて、車椅子、義足、義眼、車椅子など、日常生活を送るうえで必要とされる装具の購入費を請求することができます。 また、交換・買い替えの必要が認められるものについては、その費用も請求することができます。
家屋・自動車などの改造費
後遺症の程度に応じて、家をバリアフリーにしたり、自動車の改造をしたりするなどの実費を請求することができます。
後遺障害による減収分
後遺障害と認定された場合、治療期間中に認められていた「休業損害」から、後遺症による将来の労働能力低下に対する損害として、「逸失利益」の請求へと変更されます。 年齢・収入・等級などに応じて、将来の減収分を一括請求することができます。
慰謝料
後遺障害の慰謝料は、後遺障害を負ったことにより将来追い続けるダメージに対して支払われる損害です。被害者の年齢、性別、職業、症状などを考慮して算出されます。 これは被害者が受ける精神的ダメージが、年齢や性別などによって大きく異なってくるためです。 以下に自賠責と日弁連の基準の慰謝料を載せました。
等級 | 日弁連 | 自賠責 |
---|---|---|
第1級 | 2,600-3,000万円 | 1,100万円 |
第2級 | 2,200-2,600万円 | 958万円 |
第3級 | 1,800-2,200万円 | 829万円 |
第4級 | 1,500-1,800万円 | 712万円 |
第5級 | 1,300-1,500万円 | 599万円 |
第6級 | 1,100-1,300万円 | 498万円 |
第7級 | 900-1,100万円 | 409万円 |
第8級 | 750-900万円 | 324万円 |
第9級 | 600-700万円 | 245万円 |
第10級 | 480-570万円 | 187万円 |
第11級 | 360-430万円 | 135万円 |
第12級 | 250-300万円 | 93万円 |
第13級 | 160-190万円 | 57万円 |
第14級 | 90-120万円 | 32万円 |
後遺障害診断書を書いてもらったからと言って、満足のいく等級認定を受けることは簡単ではありません。まずは、弁護士に相談いただくことをお勧めいたします。