解決事例287 女性(54歳)・将来の治療費も認めてもらえたことにより当初の提示額から600万円増額で和解でき精神面でも負担を軽減できた事案

依頼者:女性(症状固定時 54歳)

等  級:10級・14級→併合10級
傷病名:骨盤骨折、左大腿骨頸部骨折



【事故態様】 原付自転車(バイク)VS自動車

相談者=原付自転車、加害者=自動車の事故です。

相談者は幅員の広い道路を原付自転車で走行中、幅員の狭い脇道から加害車両が飛び出してきて、そのまま衝突されました。
この事故で、骨盤骨折・左大腿骨頸部骨折というケガを負ってしまい、左足については、人口骨頭になりました。

保険会社からは、示談金の提示をされたのですが、相談者にはそれが妥当な金額かどうか分からなかったため、当事務所に相談にこられました。



【交渉過程】
まず、後遺障害等級については、現在の10級以上の等級認定を得ることは困難でした。
そこで、この10級を前提に交渉することにしました。
  ↓
相手方保険会社は、相談者には、弁護士が代理人になる以前の段階で、過失割合を考慮しない示談提案をしていました。
ところが、
弁護士が代理人になったとたん、相談者に過失割合が10%程度ある内容の示談提案をしてきました。
  ↓
この主張に対して、裁判となればどのように判断されるのかを調査した上で(10~20%程度の過失割合になることは免れない事故状況でした。)、反論を重ねて行きました。
また、将来、人工骨頭の交換が必要となることに対して、この将来の治療費も請求していきました。
  ↓
その結果、過失割合は5%認めたものの、当初の提示から
600万円増加(160%増)した、1600万円で和解となりました。

■今回の解決事例のポイント■

弁護士が本件で感じた点、保険会社の提示金額を見て特に感じた点は以下のとおりです。
●相手方保険会社の驚くべき主張への対応
 本件では、相手方保険会社は、弁護士が介入したところ、当初主張していなかった過失割合の存在を主張するという驚くべき提案をしてきました。

 たしかに、事故状況からすれば、過失割合が認められる可能性は十分にあったのですが、一旦無過失と言っておきながら、後だしで過失割合を主張するのは信義に悖るものであり、許されないものです。
 結局、無過失とはせず、5%は過失割合を認めることになりましたが、訴訟をしてしまった場合に比べて、割合も少ないと思われますし、時間もかからなかったので、相談者のご希望にそった交渉ができました。
 

●将来の治療費の一部も示談に盛り込めたこと

 相談者は、左足に大けがを負ってしまい、人工骨頭を交換するという手術・治療が必要となってしまいました。
 将来、手術・治療が必要というのは、ケガをした人にとっては、大きな負担です。そこで、将来の治療費を認めてもらうということが出来たのは、金銭面だけでなく、精神面でも負担を軽くすることができたと思います。

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